行動力のあるオタク

「自分がどういう人間か」なんて、本当はよく分からないものだと思う。
人間というのは往々にして本人が思っている以上に多面的で、場面や相手、社会的役割に応じ、その時々で無意識に人格を少しずつ変えながら過ごしている。
だから、同僚、家族、友人、恋人、そのそれぞれに自分に対する印象というものがあり、それぞれがバラバラだ、なんていうことがある。
自分の確固たるアイデンティティや分かりやすいキャラクターなんてものは、幻想だ。人はもっと複雑に出来ている。
キャッチコピーやキャラクターというのは人や物に対してあくまで商業的に付けられるものであって、それを自分で自分に付けてしまっては、大変に不健康な事態を招いたり、人間のあらゆる可能性を阻むことになりかねない。むやみに自分で自分をジャッジするものではない。
私はそういう考えでもって、日々生きている。

が、まあ、ブログを書くにあたり、一応自己紹介めいたことをした方が良いでしょう、ということで、薄ぼんやりながらも自分のやって来たこと、普段していること、人から言われることを振り返ってみると、とりあえずこれだけは言えるのではないかと思えたことが二つある。

まず一つ。行動力がある。
悪く言うと、あまり深く考えずに動く。
何か試してみたいことがあった時に「これをやってみようかな〜、どうしようかな〜」と、思いを巡らせる時間が、恐らく少ない方である。
周囲からは度々それを指摘される。
とりあえずなんでもやってみて、人にもどんどんアプローチしてみて、駄目だったらその時考えたらいい。そんな風に考えることが多い。
私は保守的な地元の価値観や、通っていた学校の「あくまでも偏差値の高い学校へ行くのが正しい」という教育システムに馴染めなかった上、育った家庭の環境が悪かった。
それに耐え切れず、高校を卒業してから全く見知らぬ地方に一人で家出をした。
すぐ動くのが良いことであるとは一概には言えないが、あの頃の極限状態においては「とにかく動く」という積極的な指針のもとに生きなければ、恐らく何も得られずに野垂れ死ぬしかなかっただろうとは思う。

二つ目に、私は性根がオタクだ。
オタクというよりも英語のスラングGeekが正確なニュアンスだが、伝わりづらい気がするので、便宜上オタクという言葉を使わせて欲しい。
ハマり症で、日々何かに夢中になっている。
ハマったことについては納得するまで学ぶことをやめない。そして常に新しい知識を欲する。役に立つかわからないのに意味もなく覚えていることがやたらにある。
しかもハマっていること、発見したことを、周りの人達に向かって早口で喋り続けるということが度々ある。
まとめると、私は行動力のあるオタクなのだ。

ということで、書き手がどんな人間なのかひと目でわかるように、ブログのタイトルを「行動力のあるオタク」にしておいた。
ブログにダサい名前を付けてネーミングセンスのなさを見せ付けた上、その説明のために自分のことばかり喋って、とても恥ずかしい記事だった。
次からはもう少し、何かについて考えたことや、本を読んだ感想、最近知って驚いたことなんかを書いたりするつもりだ。

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冷静になって考えるとあまりにダサ過ぎてやばいので、ブログの名前にするのはやめました。
なにもしらないライブラリー、よろしくお願いいたします。